優秀な社員の定着率を高く維持する5つの方法

著者 Robert Half on 2019 年 6 月 24 日

最高の人材を採用するために必要なリソースと影響力を持つことは、有力企業を形作るものの一部にすぎません。組織は人が作るものであるにもかかわらず、社員の定着の必要性はしばしば見過ごされがちです。

形のないものが具体的な成果を生み出す場合もあります。

従業員との関係は、100mの短距離走ではなく、マラソンとして考え捉え、大切にする必要があります。

ここでは、長いレースをともに走りきることのできる優秀な社員の定着率を高く維持するための秘訣を5つ、ご紹介します。

給与のトレンドに注目する:

一般的な転職要因であるにもかかわらず、見過ごされがちなのが、給与調整の際の市場に関する認識不足です。給与やボーナスのトレンドは、毎年把握することが重要です。ロバートハーフ版給与ガイドは、経理・財務、金融サービス、テクノロジー業界における雇用のトレンドと給与レンジをまとめた包括的なレポートとしてご活用いただけます。

率直な対話ができているのであれば、この手の問題は予算の許容範囲内に限り、最も簡単に修復することが可能です。

解雇しないために雇用する:

人的資本は、会社にとって最高の投資にも最悪の投資にもなり得ます。どんなに優秀な人材でも、モチベーションが維持できず、十分に活躍できる場を与えられることがなければ、すぐに仕事への興味を失い、次の転職先を探し始めてしまいます。マイナスの感情は周りにうつりやすいものです。不満を感じている従業員は、瞬く間に職場に対する嫌悪感を蔓延させてしまいます。

採用のプロセスには時間がかかっても、入念に行うだけの価値があります。役割、社風、候補者の性格などの観点から、会社に十分に適している人材なのかどうかということをしっかりと確認してください。

成長を奨励する:

従業員のスキル向上に投資し、直属の上司が部下のキャリアアップに熱心に取り組むよう促します。ベテランの社員に若手を指導するよう勧めるのも効果的です。そして、できるだけ社内で昇進させるようにしましょう。これは、従業員に対して、各自の働きを評価し、その貢献にはキャリアアップをもって報いることを示す最も目に見えて分かりやすい方法の1つです。

柔軟性を持たせた福利厚生:

「企業が給与を引き上げられない場合は、保険内容の充実、有給休暇の増加、業績連動賞与など、『プラスアルファ』を提供することが重要です。柔軟な勤務形態や在宅勤務なども検討しましょう。」

- ロバートハーフ2015年版給与ガイドからの抜粋(ダウンロード)

従業員は1人ひとり異なります。ニーズに応じてカスタマイズ可能なパッケージの提案に、魅力を感じる者もいるかもしれません。魅力的な福利厚生の方針を備えておくことは、昇給やボーナスを十分に与えられない時期における社員の定着にも有効です。インセンティブは、有意義で、従業員の生活にプラスとなるよう、よく考えられたものでなければなりません。

社員の声を聞く:

アンケートの実施や、カジュアルな意見交換の場を設けるなどして、従業員が毎日何を思い、仕事を続けているのかの把握に努めましょう。全階層での率直な対話を歓迎する社風を育てることができれば、従業員は自分が何か大きくて有意義なものに貢献していると感じるようになります。従業員は、会社に十分に気にかけてもらっていると感じられるようになると、会社に留まろうとする確率が高まる傾向にあります。

休みは有益に使われるための時間:

時間は掛け替えのないものです。人手不足は、従業員に残業を強い、余暇のための貴重な時間を諦めさせ、職場のストレスをより一層、高めます。社員には、家族や大切な人と過ごし、趣味に没頭するためのオフタイムを十分に与えましょう。幸福で心身のバランスが取れた従業員は、調和のとれた生産性の高い職場環境を築きます。

経営状況の変動は避けられるものではありませんが、状況が困難になったとしても、会社が自分のことを思ってくれていると感じている従業員は、そのまま会社に留まろうとするものです。好況時に社員の信頼感と帰属意識を強固なものにしておけば、風向きが変わったときに報われることでしょう。そういったことは決して珍しくありません。社員の定着率を高く維持することは難しく思えるかもしれませんが、優秀な人材を長くチームにつなぎ止めておくたために必要なのは、大抵、多少の手間と気配りだけなのです。

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